熊本店
ブログ *担当者Kがめがねに関することを好きに書いてますφ( ̄ー ̄ )
さばえめがねとジュラメガネ
2025-08-18
ブログ
先日、遅ればせながらもようやく映画「おしょりん」(2023年公開)を鑑賞致しました。
福井県鯖江は豪雪地帯にあり、冬になると雪に埋もれてしまう農村でした。1905年に増永五左衛門と弟の幸八が、冬の農閑期でも収入を得る手段として麻生津村生野でメガネづくりを開始しました。大阪から技術者を招き、村一丸となってメガネづくりの技術を習得、試行錯誤を繰り返しながら村全体がひとつの工場としてメガネづくりに取り組むまでに発展し、現在の鯖江の礎となりました。「おしょりん」はその歴史を丁寧に描いていますので、興味のある方はぜひご覧ください。Amazonプライムビデオなど配信サービスでもご覧になれます。
同じように冬場は雪で閉ざされる地域がメガネ作りで発展したという事例が海外にもございます。それはスイスと国境を接するフランスのジュラ地方です。ジュラのメガネづくりはモレという小さな村から始まりました。この村は山に囲まれた深い谷底にあり、冬の間は雪に閉ざされる地域でした。近郊には鉄鉱石の鉱山があるため、金属加工業者が集まり釘の生産などが行われていたそうです。メガネ産業が生まれたきっかけはメガネを壊した釘職人が自らメガネを自作した事から始まったようですが、釘からメガネへとやがて多くの人々がメガネの生産に携わるようになり、19世紀末にはフランスのメガネの80%以上を占める一大産地となりました。
そして鯖江とジュラには豪雪とメガネ以外にもう一つ共通点がございます。『ジュラ紀』のジュラはこの時代の地層が多く発見されるこのジュラ地方の山脈名から名付けられました。2億年前この一帯は海岸で、海と陸の間の足跡が残りやすい地形だったことから恐竜の足跡の化石が多数見つかっているそうです。
一方福井県はジュラ紀より後の白亜紀の地層が分布していて、これまでに日本で発見された恐竜化石の8割は福井で見つかっているそうです。「フクイサウルス」や「フクイラプトル」など福井の名前を冠した恐竜も存在します。このように鯖江とジュラの間には『メガネ』『豪雪』『恐竜』という珍しい3つの共通点があり、いつの日か鯖江とジュラが姉妹都市になることを夢見てやみません。
恐竜と言えば「鬼滅の刃」に押され公開日が後倒しになっていたジュラシック・パークシリーズの最新作「ジュラシック・ワールド/復活の大地」が先週より公開されましたが、“システムがトラブって恐竜が暴走⇒主人公たちがエライ目に合う”みたいなストーリーは7作目ともなると流石にもう飽きましたので、パークを訪れたお客さん目線で恐竜を愛でる“密着!旭山動物園恐竜編”みたいな映画が観たいです。



